危機管理業務部 主任研究員
 及川 俊介

 私の担当回では、「ペットの災害対策について考える」と題しまして、災害時におけるペット対策等について記載していきたいと思います。
 1回目の今回は、「災害発生!避難 その時あなたはペットを連れて逃げますか?」です。

 ミシッ、グラグラグラッ!
 大きな地震が来ると我が家の愛猫は、素早く食卓テーブルの下に避難してじっとしています。「シェイクアウト訓練(地震の際、転倒物、落下物などから見を守るため、体を低くし、机の下などに避難して動かない動作)」がきちんとできているのは、我が家では猫が一番のようです。頭で理解していても、なかなか行動に移れない人間様と違って、危険を察知し、すぐさま安全そうな場所で身を守るという動物の本能には感心させられます。
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 さて、地震に限らず、自宅を離れて避難を余儀なくされるような災害に見舞われてしまった時、あなたはペットを連れて一緒に避難しますか?あるいは避難できますか?こんな問いに、ペットを飼育しているほとんどの方が「当然!連れて逃げます。ペットは家族も同然!」とお答えになるでしょう!我が家も前述のとおり猫を飼っていますので同感です。番犬やネズミ退治の家畜から「家族の一員」となったペット達。災害の際は多くの方がペットとの同行避難を選ぶと思います。しかしながら、現実はどうでしょう?スムーズに避難できるのでしょうか?

 東日本大震災では、家屋の倒壊や津波から逃げ遅れ多くのペットが犠牲になりました。何とか難を逃がれても飼い主とはぐれ、放浪状態になってしまったペットは少なくありません。また、飼い主に連れられて避難所にたどり着いても、「鳴き声」や「臭い」、「動物アレルギー」などの理由で、受け入れてもらえないケースがあるなど、対応も避難所ごとにまちまちで、ペット達にとっても災害や避難生活は苦難の連続でした。

 ペットブームでペットの飼育世帯が全世帯の半分に手が届きそうな昨今、ペット同伴の避難は今後も増えることが予想されます。そこで、これらの背景や東日本大震災の教訓等を踏まえ、ついに国も動き出し、平成25年に環境省から、災害時はペットの犬猫は飼い主と一緒に避難させることを原則とし、地方自治体に態勢整備やルール作りを促す「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」が示されました(ペット同行避難が国の法律や地域の防災基本計画に明記されます)。これらの詳細については、環境省自然環境局のホームページ(ペットの災害対策ページ)に詳しく記載されていますので、ぜひ一読をお勧めしますが、大まかな内容は以下のとおりです。

【飼い主の役目】
.撻奪箸量損丗从として、飼い主の情報を記録したマイクロチップや名札を付ける。
⊂なくとも5日分の水とペットフードや薬、予備のトイレ用品などを備蓄する。
H鯑饅蠅蚤召凌佑北堆任鬚けないためのしつけや、避難ルートの確認  など

【自治体の役目】
“鯑饅蠅箍樟濬斬陲妊撻奪箸鮗け入れられるよう、飼育スペースや方法を決める。
普段から同行避難の訓練をするよう求める。
災害発生時に被災ペットを受け入れる動物救護施設の設置  など

 「あなたといつも一緒にいたい」と思っているペット達のためにも、家族の一員として避難できるよう、上記の指針を参考に日頃からの準備と訓練をお勧めしたいと思います。