危機管理業務部 研究員
 三宅 丈也

 はじめまして。この4月より入社いたしました、研究員の三宅丈也と申します。
 今回、私にとって初めてのブログ掲載ということで、「(災害対応の)現場を知っている強味」と題しまして、以下に記載させていただきます。

ヾ躓ヾ浜分野での退職自衛官の活用
 この春、娘と同期となる新入社員として会社員人生を再スタートした元自衛官である私は、防衛省・自衛隊に関係するニュースが世間を賑わす度に一喜一憂する日々を送っています。
 そのような中、防衛省のホームページを見てみると、退職自衛官の活用の一つとして、自衛官の能力・経験を活かした地方公共団体等の防災・危機管理担当者としての再就職についての記載を見つけました。
 概要は、「国の防衛という任務に携わる自衛官が、退職後、在職中に培った専門的知識等を活かして地方公共団体に採用されることは、自衛隊と地方公共団体との緊密な協力関係を構築し、相互の連携の強化を図ることに寄与できると考えています。現在、多くの地方公共団体に退職自衛官の能力を活用していただき、防災関係業務や国民保護等のいわゆる危機管理のための計画作成、職員・市民の啓発、各種訓練の企画・検証などの分野で多数の退職自衛官が活躍しています」というものでした。
 現に、平成29年12月31日現在の退職自衛官(陸・海・空)の地方公共団体防災関係部局における在籍状況は、429名(平成27年同時期:368名)であり、内訳は沖縄県を除く46都道府県に84名(平成27年:82名)、246市区町村に345名(平成27年:286名)であり、2年間で実に61名が増員(+16.55%)されたことになります。
 これは、防衛省の営業努力?も然ることながら、需要と供給の観点からも、退職自衛官を受け入れる地方公共団体の側にも採用する必然性があったと言えます。つまり、混沌とした国内外情勢や地震・風水害等の自然災害などの各種危機事態から住民の生命、身体及び財産を守る責務を有する地方公共団体が、防災関係業務や国民保護等のいわゆる危機管理の専門的知識を有するとともに、災害派遣等の「現場」経験が豊富で即戦力となり得る退職自衛官を採用するということ(需要)が防衛省側(供給)とマッチングした結果と言えるでしょう。

◆崋助・共助・公助」と「備えと減災」について
 先ほど、国、地方公共団体の立場から防災・危機管理の経験豊富な退職自衛官の採用について見てきましたが、翻って、会社員など、一般の人々の立場からはどうでしょうか。何か自然災害等が身近に迫った、または危機事態に陥った場合、前述のとおり、地方公共団体や国・政府に任せっきりにするというだけで果たしてよいのでしょうか?当然、そのようなことではいけません。
 皆さん、「自助・共助・公助」という言葉をお聞きになったことがあると思います。
 「自助」は住民が自分と家族の安全を確保することで、自らの命は自らが守る、平時より自ら災害に備えることです。
 また、「共助」は自主防災組織等が地域で互いに協力することで、近隣が互いに助け合って安全を確保する、平素から防災等の計画を立案し防災訓練を行い、自主防災組織等の防災力の維持・向上を図ることです。
 そして、「公助」は国・地方公共団体等が公的立場から住民の安全を確保する責務を負っているものであり、関係機関と連携して住民の生命、身体、財産等を保護し安全を確保する、地域防災計画等に基づき防災体制を整備するものです。
 防災は時間との闘いでもありますので、待っていても発災当初は誰も来てくれません。自らが自らを守りつつ(自助)、近くの方たちと協力して互いに助け合う(共助)ことが重要なのです。
 ここで質問です。もしも貴方自身が思いもかけず(何かしらの)災害に見舞われた場合、どうしますか。多くの場合、災害は突発的に発生しますが、慌てず落ち着いて、柔軟に、先ほどの自助・共助・公助を念頭に、その時に最善と思われる対応をしていくことが大切です。そして、出来れば、災害が起きる前に地域で起こりそうな災害をすべて把握(ハザードマップや先人の教えを活用)し、対応のための計画等を作成(避難場所・経路の把握など)し、それに基づく訓練(備え)をしておけば、いざという時に迅速な避難行動等がとれるようになることなどにより、被害を格段に小さくすることができます(減災)。まさに「備えあれば憂いなし」です。
 さらに、会社等におけるBCP(事業継続計画)も同様です。BCPは、災害などの危機が発生した際に、会社が被る損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画のことですが、如何に社員を守りつつ事業継続を担保するのか等、常日頃から考え整備しておくべきものと言えます。

「現場」を知っているとは?
 話は変わり、少々弊社のアピールをさせていただきたいと思いますが、防災・危機管理全般をサポートする弊社は、ある興味深い特徴を有しています。それは、全社員の62%を退職自衛官が占めており、私が在籍する危機管理業務部では実に80%が退職自衛官という日本でも稀有な会社です。
 「それがどうした?」と思われるかもしれません。しかし、前述の退職自衛官の地方公共団体防災関係部局への採用でもあったとおり、全国の地方公共団体は各種の自然災害等から住民の生命、身体及び財産を守るべき責務を有することから、退職自衛官の採用に前向きになってきています。これは、退職自衛官が防災関係業務や国民保護等のいわゆる危機管理の専門的知識を有するとともに、災害派遣等の「(災害対応の)現場」経験が豊富で即戦力となり得る、と評価・判断した結果と言えるのではないでしょうか。
 一方で、日本国内を見渡せば、何かしら「危機管理をサポートする」ことを事業とされている会社は数多く存在します。しかしながら、リアルな自然災害等を間近に見て、実際に人命救助や行方不明者の捜索活動を行ったり、被災者への救護や給水・給食・入浴等支援など、災害対応の第一線である「現場」経験が豊富な社員が多数在籍している会社は恐らく弊社を除いては他に存在しないと思いますし、それこそが弊社の一番の特性、強味であり、そこは他の追随を許さないものであると自負するところです。
 防災には当然、豊富な知識が必要ですが「経験」も必要です。「経験」があっても「知識」が無ければ足りませんし、「知識」があっても「経験」が無ければ足りません。当然、どちらも無いのは論外です。一番良いのは「知識」も「経験」も豊富にあることですが、実際に「災害を経験する」ことは容易にできるものではないですし、むしろ経験しないに越したことはありません。ですから、一般的には「疑似体験」として災害対応等を想定した「訓練」を実施します。防災計画やマニュアル等の作成という「備え」をしっかりとやって、訓練によってその備えが妥当なのか、漏れや重複はないかなどをチェックして、改善すべきところがあれば改善する、この繰り返し「PDCAサイクル=Plan(計画)→Do(訓練)→Check(評価)→Action(計画修正)」がいざというときに被害を最小限に留めることに繋がります。
 退職自衛官は、自衛官として勤務する中で、全国の様々な災害派遣活動に直接・間接に携わった経験を全員が有しており、「(災害対応の)現場」を知っています。そして、リアルな災害派遣活動等を経験しているだけでなく、いざという時に備えて災害対処訓練をはじめとした各種訓練等も数多く経験しています。知識はもちろん、現場を「実」及び「疑似」ともに豊富に経験してきているのです。だからこそ、防災に関するリアルなサポートを行うことができるのです。
三宅_No.01_自衛隊
【 被災現場において救助活動にあたる自衛隊(※訓練時の様子) 】

ど章晴氾ではなく、実践を重視したサポートを行います!
 弊社の経営理念は、「人々の生命、身体及び財産を災害から守る」というものです。これは「防災の目的」そのものであり、それを弊社の基本使命とし、防災体制の整備を総合的に支援して地域社会に貢献するというものです。
 具体的には、防災等の講演・研修、図上訓練、実動訓練、各種計画・マニュアルの作成等の業務により、政府、地方公共団体等の防災・危機管理体制の整備・向上に寄与しております。
 対象とする危機事態は、自然災害(地震・津波、風水害、火山)をはじめ、事故(爆発、原子力)やCBRNEテロ、感染症(新型インフルエンザ)などで、様々な危機事態に関して皆様の危機管理をお手伝いすることができます。
 これまでに600件以上の訓練等をサポートしてきた実績があり、知識だけでなく「(災害対応の)現場」での貴重な実(リアルな)体験を有し、かつ災害対応等を想定した豊富な訓練経験(疑似体験)を有する多くの社員が、知識主体の評論家的なサポートではなく、実践に即した各種サポートを行っております。
 「訓練は本番のように、本番は訓練のように」と言われます。「訓練で出来ないことは、本番でも出来ない」のです。