危機管理業務部 主任研究員
 福島 聡明

 台風や大雨、地震など、我が国は毎年のように災害に見舞われており、出来る限り被害を減らすための災害対策が常に求められています。そのような中、最近では、人工知能(AI)やSNSなどを防災に活用する取り組みが、企業は勿論のこと、各地の自治体等でも広がっています。
AI
 例えば、SNSから災害の情報を自動で収集するシステムを整備したり、災害画像の分析、AIアナウンサーを活用した災害放送を行うなど、様々なIT(情報技術)を駆使して防災や減災への効果を発揮しているケースもあるようで、ネットで検索すると、様々な事例がヒットします。こちら様の記事が参考になったので、以下に、目次のみ転記いたします。

 あらゆる災害を予測する人工知能
 全世界の降水分布を可視化&予測(株式会社ウェザーニューズ)
 地域に特化した津波被害を軽減するAIプロジェクト(株式会社富士通研究所)
 陸海統合地震津波火山観測網(国立研究開発法人防災科学技術研究所)
 ディープラーニングが余震を予測する(Google)
 気象の変化を予測するサービスに本格参入(日本IBM株式会社)
 未知の状況での意思決定を支援(産総研-NEC)
 地形判別の高精度化により土砂災害リスクを推定(アジア航測株式会社)
 リアルタイムで防災するクラウドカメラ(AIカメラ総研)
 ディープラーニングを用いた洪水流出予測モデル(日本工営株式会社)
 災害後の助けになる人工知能
 防災向けAIチャットボットアカウントで発災時の情報を発信(LINE株式会社)
 Twitterに投稿された災害状況を瞬時に分析(国立研究開発法人情報通信研究機構)
 SNSに投稿された映像や画像を解析し配信するシステム(株式会社Spectee)
 損害調査にドローンを活用(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)
 災害報道AIアナウンサー(有限会社日本メディテックス)
 スイスの災害救助AIロボット(スイス政府)
 地面の中にある人・モノをディープラーニングで識別(仙台高等専門学校、大分工業高等専門学校)
 災害救助犬のやる気を把握(東北大学)
 防災訓練のときに活躍する人工知能
 住民参加型の都市型AI防災訓練(NEC、アビームコンサルティング)
 大規模VR避難訓練システム(Microsoft)


 今ちょうど夏休みの期間なので、お子様と一緒に「AIやSNSがどのような形で防災・減災に活かされているのか」を調べてみるのも、夏休みの自由研究の良いテーマになりそうです。

 また、内閣府の科学技術政策の一環として「Society 5.0」というものがあるのを御存知でしょうか。以下は、内閣府のページからの引用です。

 Society 5.0とは、「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」のこと。
 Society 5.0で実現する社会は、IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すことで、これらの課題や困難を克服します。また、人工知能(AI)により、必要な情報が必要な時に提供されるようになり、ロボットや自動走行車などの技術で、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などの課題が克服されます。社会の変革(イノベーション)を通じて、これまでの閉塞感を打破し、希望の持てる社会、世代を超えて互いに尊重し合あえる社会、一人一人が快適で活躍できる社会となります。


 防災分野においても、下図のようなものが新たな価値の事例として紹介されています。
新たな価値の事例(防災)
【 新たな価値の事例(防災)】 出典:内閣府ホームページ

 今後も、人工知能(AI)等の精度が向上し、これらを効果的に活用していくことで、災害対策がさらに強固になるとともに、被害を少しでも小さくできれば良いですね。