危機管理業務部 危機管理二課長
 松田 拓也


 近年、台風や地震など、大規模な災害が増えてきたように感じます。
 一方で、自治体は人為的な災害にどのように備えているでしょうか。
 数年に一度発生する地震や毎年訪れる台風などの自然災害とは違い、戦争のような状態である「武力攻撃事態」やテロが発生したような状態である「緊急対処事態」は2003年の武力攻撃事態対処法制定から現在まで一度も対象となる事態が起こっていません。
 したがって、国民保護措置に係る対処能力を向上させるためには、研修や訓練を通じて習熟させていくしか手段がないことになります。
荒川警察署「NBCテロ対処合同訓練」

荒川警察署「NBCテロ対処合同訓練」


 しかし、自治体では国民保護法に関する研修は後回しになることが多いのです。訓練となると、さらに優先順位が下がります。
 発生頻度から考えると、やはり自然災害への対応を優先したほうが、防災体制構築のためには効果的であるからです。

 このため、国民保護措置を対象とした研修では、短時間で重点的に国民保護措置特有の対処の流れなどについて確認・習得させることが効果的です。
 下表に示すような、自然災害との対応の違いについて比較して明示することで、理解がより深まります。
表 危機管理研修で確認・習得すべき事項

危機管理研修で確認・習得すべき事項


次回は国民保護の研修のやり方について、紹介していきます。