危機管理業務部 危機管理二課長
 松田 拓也


 国民保護措置を自治体職員に理解させるためには、国民保護研修会を企画すると良いでしょう。
 様々な自治体で研修を行ってきましたが、国民保護研修は講義と実習(検討会)の2段階で構成すると、より理解が深まりやすいと感じています。
 今回は、防災関係機関等との組織間での役割の確認などを目的とした研修会の企画について紹介します。
国民保護訓練の企画(3)国民保護研修の手法_画像
 訓練に先立ち、防災関係機関や指定地方公共機関は右図のようにそれぞれ机3枚程度のブースを設置します。
 中央には調整卓を設け、必要に応じ相互に調整を図ることができるようにします。

 検討会の冒頭で、司会者から訓練想定を説明します。例えば、「○○駅で爆発発生」や「ガスタンク周辺300mに避難指示」などです。
 この訓練想定は大まかのものでも構いません。かぎられた情報から状況を予測させることも訓練のねらいの一つになります。

 参加機関は与えられた訓練想定から、自らの機関が行う活動について一覧表で整理します。この際、他の機関へ依頼する事項や他の機関から得なければならない情報などを明確にしておきます。
 その後、司会者の進行に基づき、各機関が検討内容を発表していき、意見交換します。
 得られる成果としては、関係機関の動きや能力の理解、自らの機関が必要な情報をどこから得られるかの理解、所管が不明な役割の明確化などです。
 関係機関が一堂に会することで、顔の見える関係を築くことができることも大きな利点です。
 さらに、課題を検討会の2週間程度前に付与し、検討会では対応のすり合わせや検討内容の修正を中心に行うようにすると、より深い検討が出来るため、効果的です。
 注意すべき点としては、できる限り一般公開を行わないことです。関係機関、特に警察は緊急時における対応を公開することで、本来業務に支障をきたすおそれがあるためです。公開範囲を限定することで、より具体的な内容について検討することが出来ます。

 この検討会方式は、リモートでの開催が可能な訓練フォーマットであり、感染症拡大防止に配慮した国民保護訓練としても適していると考えます。

 当社では、国民保護法成立以来、様々な形式での国民保護研修や訓練を企画・実施してきた実績を有しております。お客様のご要望に沿った提案をしてまいりますので、お気軽にお問い合わせください。