危機管理業務部 危機管理二課長
 松田 拓也


 「シェイクアウト訓練」というのを聞いたことがあるでしょうか。新しい訓練のやり方として近年世界中で多く行われている訓練です。
 これは地震発生時の最初に行う行動として「まず低く、頭を守り、動かない」という安全確保行動を習慣化させる訓練です。

 一方で原子力災害が発生した場合はどうすべきなのでしょうか。原子力災害が発生した場合の特徴的な避難方法の一つに「屋内退避」というものがあります。
 「屋内退避」は放射性物質を含んだ外気を室内に入れないために行います。「屋内退避」の効果として、放射性プルーム中の放射性物質を呼吸により接種する影響を75%低減できるとされています。このため「屋内退避」では、窓を目張りし、換気扇を止めるなどして密閉状態を作ることが重要とされています。
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 ポイントとしては、換気扇を停止したり、窓を閉めること。屋外にある洗濯物やペットを室内に入れることなど、できるだけ外気を室内に取り入れないことが重要です。

 屋内退避訓練の事例として、町会の代表者などに参加していただき、公民館などを自宅に見立て、屋内退避の活動をしてもらいました。
 すると、トイレの換気扇の止め忘れや、洗濯物の取り入れなどを忘れたりする一方で、テレビやラジオを起動させるといった更に踏み込んだ対応をする方もいたりします。
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 屋内退避訓練は講義だけでなく、実際に体を動かして体験することでより理解が深まると考えます。シェイクアウト訓練のように、体を動かして反復練習することで緊急時における対応を適切に行えるようになるのではないでしょうか。

 お祭りの準備など町内会の集まりで公民館に集まる機会などを利用して、「屋内退避訓練」を取り入れてみてはいかがでしょうか。